2級建築施工管理技士 過去問
令和7年(2025年)前期
問10 (ユニットB 問6)
問題文
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問題
2級建築施工管理技士試験 令和7年(2025年)前期 問10(ユニットB 問6) (訂正依頼・報告はこちら)
- 固定荷重を算出する際、普通コンクリートを用いた鉄筋コンクリートの単位体積重量は、一般に24kN/m3から25kN/m3とする。
- 建築物の固定荷重や積載荷重を減じても、かかる地震力は低減できない。
- 建築物を風の方向に対して有効にさえぎる防風林がある場合、その方向における速度圧を1/2まで減らすことができる。
- 床の構造計算をする場合と大梁の構造計算をする場合では、異なる単位床面積当たりの積載荷重を用いることができる。
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この過去問の解説 (2件)
01
構造設計は、建築物の骨組みや強さを組立て・計算し、こわれずに「建つ」ことを検証する、とても重要な部門です。現代では、伝統や経験によらず、計算で立証することで、新しいデザインの構造形式を生みだしています。
普通コンクリートを用いた鉄筋コンクリートの固定荷重(単位体積重量)は、Fc(設計基準強度)によって異なり下表の通りです。
(日本建築学会「建築物荷重指針・同解説」より)
地震力は、 Qi=Ci・Wi で計算されます。
Qi:i階に生じる層せん断力
Ci:層せん断力係数
Wi:i階より上部の建物の重量
つまり、地震力は建物の重さにその地域や地盤、建物の高さに応じて求められた係数を乗じて算出されます。
したがって、建物の重さ(固定荷重と積載荷重)を減じた場合、地震力は低減します。
建築物に近接してその建築物を風の方向に対して有効にさえぎる他の建築物、防風林その他これらに類するものがある場合においては、その方向における速度圧は、(速度圧の)数値の二分の一まで減らすことができる。(建築基準法施行令第87条第3項)
建築物の各部の積載荷重は、建築物の実況に応じて計算しなければならない。 ただし、次の表に掲げる室の床の積載荷重については、~(中略)~定める数値に床面積を乗じて計算することができる。(建築基準法施行令第85条)
例) 住宅の居室の積載荷重
床の構造計算をする場合 1800N/m2
大梁、柱または基礎の構造計算をする場合 1300N/m2
地震力を計算する場合 600N/m2
となっています。
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02
最も不適当なものは、「建築物の固定荷重や積載荷重を減じても、かかる地震力は低減できない。」です。
この問題は、固定荷重、積載荷重、風圧力、地震力の基本を整理できているかを確かめる問題です。
特に大事なのは、地震力は建物の重さと関係するという点です。国土交通省の構造計算概要書では、地震力の概要に用いるwiを「i階の固定荷重と積載荷重の和」、Qiを「i階に生ずる地震力の数値」としています。つまり、固定荷重や積載荷重を小さくすれば、地震力も小さくなる方向です。
これは適当です。
文部科学省の建築構造設計指針では、普通コンクリートの単位体積重量は、コンクリート23kN/m3、鉄筋コンクリート24kN/m3、鉄骨鉄筋コンクリート25kN/m3と示されています。したがって、普通コンクリート系の構造体の固定荷重を考えるときに、24~25kN/m3程度を押さえておく考え方は不自然ではありません。
これは不適当です。
地震力の計算では、建物の重さが関係します。国土交通省の構造計算概要書でも、wi=固定荷重と積載荷重の和、Qi=地震力と整理されています。ですから、建物を軽くすれば、地震時に受ける力も小さくなります。
つまり、固定荷重や積載荷重を減らしても地震力は下がらないという説明は逆です。
これは適当です。
建築基準法施行令第87条第3項として引用された資料では、建築物に近接して、その建築物を風の方向に対して有効にさえぎる他の建築物、防風林その他これらに類するものがある場合、その方向の速度圧は1/2まで減らすことができると示されています。したがって、この記述は合っています。
これは適当です。
文部科学省の建築構造設計指針の積載荷重表では、用途ごとに床・小ばり計算用、大ばり・柱・基礎計算用、地震力計算用で別の数値が示されています。
たとえば研究室・事務室・会議室では、床・小ばり計算用3900N/m2、大ばり・柱・基礎計算用2100N/m2となっています。したがって、床と大梁で異なる単位床面積当たりの積載荷重を使える、という説明は合っています。
この問題では、地震力は建物の重さに関係することを押さえるのがいちばん大切です。
そのため、固定荷重や積載荷重を減らしても地震力は低減できないという記述が不適当になります。
あわせて、
固定荷重では材料の単位体積重量を使うこと、
防風林が有効なら速度圧を1/2まで減らせること、
積載荷重は床用と大梁用で分けて使えること
も一緒に覚えておくと、似た問題でも判断しやすくなります。
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